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Shopifyの注文メールから領収書を一括作成するGASコード&スプシ

2025/02/13 Thursday
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ECサイトを運営していると領収書の作成業務が常日頃発生します。一人ひとりの顧客に対して領収書を作成していると時間と手間がかかるうえに、ミスも起こりやすく、カスタマーサポートや経理担当者にとって大きな負担となります。

この記事では、ECサイトの中でも多くの方が利用する「Shopify」の注文メールから領収書を一括作成する便利なツールを紹介します。Google Apps Scriptが設定されているGoogleスプレッドシートのテンプレートも配布しているため、ダウンロードしてすぐに使い始められます。

Shopifyの注文メールから領収書を一括作成するGoogle Apps ScriptコードとGoogleスプレッドシートテンプレートを無料ダウンロード

まずはGoogle Apps ScriptコードとGoogleスプレッドシートテンプレートをダウンロードしましょう。ダウンロードしたテンプレートと照らしあわせながら項目について解説します。

このGoogle Apps Scriptコードでできること

①Shopifyの注文情報をスプレッドシートに自動入力

Gmailの特定のラベルが付与されたメールから注文情報(名前や金額)を取得し、Googleスプレッドシートに自動入力します。

②スプレッドシートの情報から領収書PDFの作成

Googleスプレッドシートの情報をもとに領収書のPDFデータを作成します。作成したPDFはGoogleドライブに保存されます。保存先を任意のフォルダに設定することも可能です。

③ステータスの管理

重複してPDFが作成されないよう、ステータスを管理できます。また抽出期間の設定や重複の排除が可能です。

このGoogle Apps Scriptコードでできないこと

①消費税8%への対応

領収書は消費税10%の商品のみに対応しています。消費税8%のみの場合は領収書テンプレートを変更する必要があります。8%と10%が混在する場合は領収書生成時に不具合が出る可能性があります。

②領収書PDFの保存先フォルダの柔軟な設定

領収書PDFの保存先のフォルダは、メール受信日をもとに月別に作成されます。取引先ごとにフォルダを作成するといった柔軟な対応はできません。

③会計ソフトへのPDFアップロード

作成された領収書PDFを会計ソフトに自動アップロードすることはできません。Googleドライブのフォルダに保存されます。

④Shopifyのメール変更への柔軟な対応

今回のGoogle Apps Scriptコードは2025年1月時点のShopifyのデフォルトの注文確認メールの情報取得ができる仕様です。メールの文章をカスタマイズした場合や、Shopifyの仕様変更によってメールの注文情報が取得できなくなる場合があります。

「消費税対応」や「保存先フォルダの柔軟な対応」「会計ソフトへのアップロード」を実現するには My Assistant(マイアシスタント) がおすすめです。様々な業務に対応でき、業務を自動化できます。

注文メールから領収書を一括作成する流れ

Shopifyの注文確認メールから領収書を一括作成する流れを以下の動画でご覧いただけます。

「領収書管理」から新規注文を取り込み

実装したGoogle Apps ScriptコードによってGoogleスプレッドシートの上部に「領収書管理」というメニューが追加されています。

マウスオーバーすると「新規注文を取り込み」という項目が表示されるのでクリック(実行)します。

取り込まれた注文の確認

クリックすると注文が自動入力されます。正しく抽出されているか確認してください。

「領収書管理」から領収書を作成

「領収書管理」のメニューから「領収書を作成」をクリック(実行)します。

領収書PDFの確認

Googleドライブに領収書PDFが保存されます。URLがスプレッドシートに自動入力されるのでクリックして内容を確認します。

Shopifyの注文メールから領収書を一括作成するための初期設定

領収書テンプレートの設定

「領収書テンプレート」というシートに生成される領収書のテンプレートが用意してあります。

自社情報と但し書きを変更しましょう。

Gmailのフィルタ設定

Gmailのフィルタ設定でShopifyの注文確認メールに「Shopify注文確認」というラベルが付与されるように設定します。

指定したラベルの付いたメールの情報を取得します。ラベル名を変更する場合はGoogle Apps Scriptコードも変更します。(後述)

領収書PDFの保存先の選択・指定

領収書のPDFを出力するフォルダは任意の場所に変更可能です。
出力先を任意のフォルダに変更するには、 以下のコードを変更します。

①useFolderをfalseからtrueに変更

var useFolder = false;

var useFolder = true;

②folderIdを任意のフォルダのGoogleドライブのフォルダIDに変更

var folderId = 'XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX'; // 指定フォルダのID

GoogleドライブのフォルダIDは、Googleドライブのフォルダを選択した際のURLのdrive.google.com/drive/folders/以降の部分で、以下の赤で囲んだ部分にあたります。

Shopifyの注文メールから領収書を一括作成するGoogle Apps Scriptコードの解説

Shopifyの注文メールから領収書を一括作成するGoogle Apps Scriptコードの一部を紹介します。カスタマイズしたい場合は以下を参考にしてください。
コードをすべてコピーしたい方はダウンロードするとご覧いただけます。

メニューの追加

以下のコードでGoogleスプレッドシートのメニューに追加しています。メニュー名を変更したい場合はこのコードを変更してください。

function onOpen() {
var ui = SpreadsheetApp.getUi();
ui.createMenu('領収書管理')
.addItem('新規注文を取り込み', 'fetchOrders')
.addItem('領収書を作成', 'createReceipts')
.addToUi();
}

ラベル名の設定

以下のコードで取得するメールのラベルを指定しています。ラベル名を変更したい場合はこのコードを変更してください。

var labelName = 'Shopify注文確認';

領収書テンプレートの変数名

以下のコードで領収書テンプレートで用いる変数名を設定しています。変数名を変更したい場合はこのコードを変更してください。

var placeholders = {
"{{注文日}}": orderDate,
"{{注文番号}}": data[i][1],
"{{名前}}": data[i][2],
"{{合計金額}}": data[i][3],
"{{税額}}": data[i][4]
};

今回は「Shopifyの注文メールから領収書を一括作成するGoogle Apps Scriptコード&Googleスプレッドシートテンプレート」を紹介しました。

このコードを使えば、Shopifyの注文メールから領収書作成を効率的に行えるでしょう。

更に効率的に経理業務を行いたい場合は My Assistant(マイアシスタント) が便利です。

「注文が入ったら領収書を作成し、取引先にメール送付してほしい」「作成した領収書を会計ソフトにアップロードし、記帳してほしい」など一連の業務を行い、仕事を自動化します。

他にも見積書や請求書の作成・送付、売上や支出の記帳、データ入力など様々な業務を月額2.5万円〜で支援します。ぜひご相談ください。

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さとゆずSATOYUZU

株式会社キャスターで、採用支援事業「CASTER BIZ 採用」のWebマーケティングと『Alternative Work』の運営を担当しています。私生活ではECサイトの運営など。週3日働き、他の日は好きなことをやっています。3歳の娘に翻弄される日々を送っています。

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