候補日の抽出からWeb会議のURL発行、会議室の予約、リマインドメールの送信まで、面倒な作業を省ける「日程調整ツール」。
打ち合わせや商談、面接など、ビジネスシーンで欠かせないツールとして、導入する企業も増えています。
今回は、ビジネス利用におすすめの日程調整ツールをご紹介します。無料・有料プランの比較やそれぞれの特徴を比較していますので、ツールを選ぶときの参考にしてみてください。
※2023年1月時点の情報をもとに執筆しています。
日程調整ツールの選び方
日程調整ツールは数多く存在し、それぞれのツールで無料・有料など複数のプランを展開しています。
プライベートで利用するだけであれば、無料の日程調整ツールでも十分対応できますが、ビジネスで利用する場合は、利用用途によって有料ツールが必要になるケースがあります。
自社にあったプランを選ぶには以下の4点を確認しましょう。
1.利用者・月間日程調整回数
「1人あたり月◯円」「△人まで月◯円」のように、利用する人数(アカウント数)によって料金が変わるツールが多いです。日程調整ツールを利用するのは誰か、社内であらかじめ決めておきましょう。
また、月間の日程調整回数が少ない場合、無料で使用できるサービスがありますので、日程調整回数も合わせて確認しましょう。
2.利用場面
面接や会食・チームミーティングなど、3名以上の日程調整で使う場合、有料プランとなるツールが多いです。どんな場面で日程調整ツールを使うか考えておきましょう。
3.利用方法
全員参加の日程調整(以下、AND条件)が必要か、複数名の内1人が参加する日程調整(以下、OR条件)が必要かで料金が変わるサービスもあります。
重要な打ち合わせなどの全員参加の場面で利用するのか、商談などの1人が参加していればよい場面で利用するのかを考えておきましょう。
4.チャットツールとの連携
多くの日程調整ツールでは、日程調整された本人にメールで通知されます。
しかし、チームで使う場合には本人だけでなく、社内の他のメンバーにも商談設定されたことを伝えたいケースがあるでしょう。その際、SlackやChatworkのチャットツールと連携していると便利です。
日程調整ツールの比較表
料金、日程調整回数、チーム機能、Web会議URL発行機能、チャットツールとの連携などの特徴から、9つの日程調整ツールを比較しました。
比較表から、自社の使い方にあったツールを探してみると良いでしょう。
比較した日程調整ツールと特徴
比較した9ツールの特徴をチーム機能を中心に紹介します。
1.Spir(スピア)
二者間での利用の場合、無料の「個人プラン」を利用できます。三者以上の日程を調整する場合は有料の「チームプラン」となります。
チームプランは5名まで6,600円、20名まで22,000円…と、人数によって料金が変わり、人数が多くなるほど単価は下がります。
チームプランを契約すると、AND条件(全員参加)の調整もOR条件(誰か1人参加)の調整も対応が可能です。
Spirは、共有したカレンダーの閲覧権限の設定ができます。重要な会食などが多く、予定を共有したくない方の利用時に便利です。
SlackやChatworkと連携はしていませんが、出席者以外へのメール通知の機能があるため、社内メンバーへ予約設定を自動で伝えられます。
2.ScheCon(スケコン)
スケコンの大きな特徴は、無料でOR条件の日程調整が行える点です。無料でOR条件での調整ができるツールは多くありません。AND条件での調整の場合は有料プランが必要です。
ただし、日程調整回数に限りがあり、無料プランでは日程調整回数が月8回までとなる点に注意です。
また、無料・有料プランともにSlack、Chatworkへの連携に対応しています。
3.アイテマス
アイテマスは全機能が無料で使えます。日程調整回数が無制限で、チーム機能(AND条件、OR条件)ともに対応しています。
SlackやChatworkと連携はしていませんが、メール通知の宛先を追加できます。
ただし、現在は全機能無料ですが、今後有料化する可能性がある点にご注意ください。
4.Tocaly(トカリー)
※2024年2月29日サービス終了
Tocalyも現在全機能を無料で提供しているサービスです。
AND条件の日程調整にも対応しています。
※OR条件については公式HP上で確認ができませんでした。
現在は全機能無料ですが、今後有料化する可能性があるのでご注意ください。
5.トヨクモスケジューラー
トヨクモスケジューラーの特徴は、10ユーザーまで無料で利用できる点です。
AND条件、OR条件の日程調整どちらも対応しています。
日程調整回数が無制限でチーム機能まで正式な無料版として提供しているツールはトヨクモスケジューラーのみです。
6.Nitte(ニッテ)
Nitteは有料プランに登録すると豊富な機能を利用できます。
複数人のチームプランや、3社間調整、会議室の予約、Slack・Chatwork連携、予定の前後をブロックする機能など、日程調整ツールの機能の大半を網羅しています。
無料プランは、個人間での利用がメインとなります。
7. TimeRex(タイムレックス)
TimeRexは有料プランに登録すると豊富な機能を利用できます。
AND条件やOR条件の複数人の日程調整やSlack・Chatwork連携のほか、リマインドメールのカスタマイズ・送信時刻調整も可能です。
無料プランは1対1での利用がメインです。
8.eeasy(イージー)
eeasyは他のツールと料金体系が異なります。
月に6回以上日程の調整をした人だけが課金対象となる仕組みです。
「営業チームでは日程調整回数が多いけど、その他の部署では月に2,3回」というケースに導入しやすいツールです。
チーム利用の日程調整はオプション機能になっており、日程調整用ページが3個までは月9,800円、10個までは月22,800円、30個までは月48,800円です。
eeasyは個人利用・チーム利用ともに必要な分だけ課金できる料金体系となるため、企業によっては便利な機能を使いながらも料金が抑えられるツールです。
9.Jicoo(ジクー)
Jicooは有料プランに登録すると豊富な機能を利用できます。
AND条件やOR条件の複数人の日程調整はもちろん、入力フォームのカスタマイズやメールの送信元の変更といった機能も使えます。
無料プランは1対1での利用がメインです。
チームで使える日程調整ツールのおすすめ
「たくさんあって、結局どの日程調整ツールが良いか分からない!」という方のために、利用者別おすすめツールを解説します。
1.チーム機能を絶対に無料で使いたい人
「アイテマス」はAND条件・OR条件ともに複数人の日程調整が無料で利用できます。
ただし、将来有料化の可能性があるので注意が必要です。
2.10人以下のメンバーでチーム機能を使う人
「トヨクモスケジューラー」は10人以下の場合に無料で利用できます。
フリープランとして正式に展開されているため、アイテマスのように将来有料化される可能性は低そうです。(ただし「将来、広告が表示されることがあります」と公式サイトに記載があります)
3.安価でチーム機能を利用したい人
AND条件・OR条件対応でチーム機能の利用できる日程調整ツールは「アイテマス」です。しかし、将来有料化の可能性があります。
それ以外の選択肢で安価に利用できるツールは以下です。
「トヨクモスケジューラー」は1名200円/月でチーム機能を利用できます。大人数でチーム機能を利用する際に安価で利用できます。
「eeasy」は日程調整回数6回以上の方のみが課金対象。チーム利用は日程調整用ページ数での課金となるため、使い方によっては安価に利用できます。
以上、チーム機能を中心におすすめの日程調整ツールを紹介しました。
日程調整に掛かる時間を大幅に削減できる「日程調整ツール」。
会議や商談、面接を頻繁に行う企業は、導入することで作業の効率化に繋がるでしょう。
チーム機能以外にも便利な機能があります。自社の使い方にあった日程調整ツールを探してみましょう。
日程調整でミスを減らすためのコツを知りたい方は、「日程調整でミスしないための2つのポイント」をご覧ください。
Akiko YamamotoAKIKO YAMAMOTO
旅行系Web媒体での会社員ライター経験を経て、フリーへ。現在はファッション系Web媒体にて企画から撮影、画像編集、ライティングまで、記事をまるっと担当中。趣味は旅行、ホットヨガ、ピアノ、邦画サスペンス鑑賞。