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簡易的な経費精算ツールをGoogle Apps Scriptで無料構築

2025/03/11 Tuesday
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マネージャーや営業担当者を筆頭に、毎月数多くの経費精算の対応に時間を取られている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、経費精算を効率化する便利なツールを紹介します。項目を入力するだけで申請書の作成と承認者へのメール送付が完了します。Google Apps Scriptが設定されているGoogleスプレッドシートのテンプレートも配布しているため、ダウンロードしてすぐに使い始められます。

簡易的な経費精算ツールのGoogle Apps ScriptコードとGoogleスプレッドシートテンプレートを無料ダウンロード

この経費精算ツールを構築するにはGoogle Apps Scriptが設定されたGoogleスプレッドシート、Googleドキュメント、Googleフォームの3つが必要です。
まずは以下から一括ダウンロードしましょう。ダウンロードしたテンプレートと照らしあわせながら項目について解説します。

このGoogle Apps Scriptコードでできること

①経費申請書ファイルの自動作成・自動保存

Googleスプレッドシートに入力し、実行ボタンを押すだけで経費申請書が作成され、Googleドライブのフォルダに保存されます。

②申請メールの自動送信

経費申請書を作成すると同時に、経費申請の承認者宛に自動でメールが送付されます。承認者はメールから経費申請書の確認と承認・差し戻し処理ができます。

③承認・差し戻しの記録

承認・差し戻しの記録がGoogleスプレッドシートに記録されます。

このGoogle Apps Scriptコードでできないこと

①経費申請書のフォルダ分け

経費申請書はGoogleドライブのすべて1つのフォルダに保存されます。月別で保存したり、申請者別、取引先別でフォルダ分けする機能はありません。

②承認・差し戻し時の通知

承認や差し戻しされた際に通知する機能はありません。

Google Apps Scriptで構築した経費精算ツールの流れ

経費精算の申請をする流れを以下の動画でご覧いただけます。

「経費精算」メニューから申請

実装したGoogle Apps ScriptコードによってGoogleスプレッドシートの上部に「経費精算」というメニューが追加されています。

申請項目を入力したら「経費精算」メニューをマウスオーバーし、「申請開始」をクリックします。

経費精算申請書の確認

承認者のメールアドレス宛に経費申請のメールが届きます。承認者はメールに記載されている経費精算申請書ドキュメントのリンクから経費精算申請書を確認します。

承認・差し戻し

承認者はメールに記載されている「承認はこちら」のリンクから承認または差し戻しを行います。回答の結果はGoogleスプレッドシートに記録されます。

経費精算ツールを利用するための初期設定

承認者の設定

Googleスプレッドシートの「承認者リスト」のシートに承認者の情報を入力します。名前、メールアドレスは必須で役職は任意項目です。

GoogleフォルダIDの取得・設定

Googleドライブにフォルダを作成し、フォルダIDをコピーし、GoogleAppsScriptに貼り付けます。
作成したフォルダに経費精算申請書が保存されます。

const DRIVE_FOLDER_ID = 'YOUR_DRIVE_FOLDER_ID';

GoogleドキュメントIDの取得・設定

複製したGoogleドキュメントのIDをコピーし、GoogleAppsScriptに貼り付けます。

const TEMPLATE_DOC_ID = 'YOUR_TEMPLATE_DOC_ID';

GoogleフォームIDの取得・設定

Googleフォームを新規作成し、公開後フォームのIDをGoogleAppsScriptに貼り付けます。
※フォーム編集画面のIDではありません。ご注意ください。

const FORM_ID = 'YOUR_FORM_ID';

GoogleドライブのフォルダIDは、Googleドライブのフォルダを選択した際のURLのdrive.google.com/drive/folders/以降の部分で、以下の赤枠部分にあたります。Googleドキュメント、Googleフォームも同様で、英数字の羅列部分です。

Googleフォームの回答の送信先を変更

Googleフォームの回答の送信先がデフォルトの設定では新しいスプレッドシートになっているので、今回作成したGoogleスプレッドシートに設定を選択します。

任意設定

Googleフォーム入力時に申請番号を自動入力したい場合は以下の設定をします。

①Googleフォームの編集画面の右上から「フォームに事前入力する」を選択

②申請番号に「4567(仮)」を入力し、「リンクを取得」をクリック

「リンクをコピー」という項目が表示されるので、コピーします。
メモ帳などにテキスト形式で貼り付けをすると、「entry.1232063304=4567」のような文字列があります。entry.xxxxxxxxxxの部分をコピーし、GoogleAppsScriptのYOUR_ENTRY_NUMBERを差し替えます。

const ENTRY_NUMBER = 'YOUR_ENTRY_NUMBER';

今回は、簡易的な経費精算ツールをGoogle Apps Scriptで構築しました。

このコードを使えば、経費精算申請を無料で手軽に行うことができます。

更に効率的に経理業務を行いたい場合は My Assistant(マイアシスタント) が便利です。

「経費精算申請書のフォルダ分けをしてほしい」「経費精算の申請漏れを知らせてほしい」「経費精算申請書を会計ソフトにアップロードしてほしい」など様々な業務を行い、仕事を自動化します。

他にも見積書や請求書の作成・送付、売上や支出の記帳、データ入力など様々な業務を月額2.5万円〜で支援します。ぜひご相談ください。

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さとゆずSATOYUZU

株式会社キャスターで、採用支援事業「CASTER BIZ 採用」のWebマーケティングと『Alternative Work』の運営を担当しています。私生活ではECサイトの運営など。週3日働き、他の日は好きなことをやっています。3歳の娘に翻弄される日々を送っています。

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