仕事をしていると「生産性」は、よく聞く言葉です。
リモートワークが普及したことで「オフィスの方が生産性が高いのか」それとも、「リモートワークの方が生産性が高いのか」と、リモート vs オフィス論争の中心的なワードでもあります。
例えばこんな記事でも使われてます。
参照記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/2690aeaa41f8e0e8ee6767c6113db9f083a6ef4a
ただ、議論されている「生産性」の話を聞いていると、さまざまな意味で使われており、中には労働生産性の話をしている例もあれば、単純に業務効率を指すようなこともあります。
そこでまず「生産性」と「労働生産性」とはなにか? を調べてみました。
【生産性】の定義
それによって生み出された産出物が、投入したコストに比べてどのくらい増えているかを示す割合が生産性です。 生産性は、「産出(output)÷投入(input)」の式で表すことができます。
次は【労働生産性】の定義
従業員一人当たりの付加価値額を言い、付加価値額を従業員 数で除したものです。 労働の効率性を計る尺度
カンタンに言えば、生産性は投入した時間やお金に対して生み出したものの量が多いかどうか、労働生産性は従業員1人あたりの粗利額のことです。
こうみると労働生産性に関しては個人というより会社として追う指標ですが、生産性に関しては、個人でも日々考えていくべき指標に見えます。
例えば、大企業向けの提案資料作成に2時間かかっていたものを、1時間でできるようにする。もしくは2時間で2つ資料作成できるようにする。
これが生産性が向上するということです。つまり2倍の時間をかけて、2倍の質や量のものが生まれたとしてもこれは生産性が向上したとは言えません。
多くの人は1日8時間労働だと思いますが、「8時間でできる業務量をどこまで増やせるか」を問われていることになります。つまり、同じ業務を行うなら前回よりも短時間でやることが「生産性が上がる」ということになります。おそらくですが、やれることはシンプルです。
会議を減らす、無駄な業務をなくす、botなど自動化の活用、ショートカットや関数などを覚える、フォーマットや手順書を作り迷わないようにする、など細かい工夫と改善の繰り返しになるでしょう。そしてその前提は、やっている業務の可視化や計測にあります。
当たり前のようにこの改善や計測、可視化を個人として行い、週単位、月単位で見直していくしかないのだと思います。
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※この記事は、2022年10月時点の情報をもとに執筆しております。
石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA
働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。