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コロナ禍以降、リモートワークについて一定は定着しましたが、面白い調査結果が出ていました。
参照記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/986c0a89dbec27ade742b6b7d2b98459bac2df0f
リモートワークできる日数が減ったり、出社に回帰していると言われていますが、働く個人としてはリモートワークを希望する人は減っていないというのが現状でしょう。
実際に、経済学でも面白い研究があります。世界で30カ国以上の働く人に調査をすると、リモートワークをするのであれば8%までは減給を許容するという結果が出ているようです。
ただ、中身を見てみるとさらに興味深い結果があります。
性別で見ると女性の方が男性よりもリモートワークができるなら多少減給をしても続けたいということです。これは直感的に、皆さんも理解しやすいでしょう。興味深いのはこの理由です。
女性はリモートワークによって家事や育児とのバランスがとりやすい、通勤時間がないことで集中できる、というメリットに注目している一方で、男性はそのメリットよりもリモートワークを選択することで会社の上司から「仕事よりも家庭を重視している人」だと見られたくないという理由が大きいということです。
これをFlexibility Biasと呼ばれていて、フレキシブルな働き方を選ぶ人は仕事よりも個人の都合を重視する、会社にコミットしていないと見られてしまうというバイアスです。実際にこのバイアスの存在によって男性は実はリモートワークなどを選びたいのにできない状況になっているということです。
働き方のテーマだとどちらかというと女性についてフォーカスすることが多いですが、男性が受けているバイアスについてももっと考えてみることも必要かもしれません。
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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA
働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。