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男女の賃金格差解消に重要なジェンダード・イノベーション

2024/05/08 Wednesday
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男女の賃金格差について、各省庁で作業チームを組成し、政府が骨太の方針にも盛り込むことを目指すと発表されました。

参照記事:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240424/k10014432101000.html

現在、上場企業においては、男女の賃金格差について公表義務が課されています。結果的に、日本においては平均して約30%くらいの男女間の給与差があると言われてます。

経済学の研究では給与差の要因は、職種、労働時間、役職の3つ、それに加えて見えない要因(=偏見)と言われます。このようにジェンダー問題を解決する考え方として、ジェンダード・イノベーションというものがあります。これは今まで男性目線で作られてきたものを、女性目線で作り変えることでジェンダーギャップを解消するという考え方です。

例えば、車の安全試験では男性サイズのマネキンでしかテストが行われてきませんでした。結果的に女性の方が事故が起きたときに、ケガをする確率が高くなっていました。そこでマネキンを女性サイズにしてテストするように変えたところ、男女ともに事故が減りました。

働き方においては、人事制度なども男性中心で作られていることもあり、そういったものをジェンダード・イノベーション的視点で作り変えるという発想が必要ではないかと思います。

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※この記事は、2024年5月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。