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以前からフリーアドレスを採用する会社は増えていますが、ここにきて固定席に戻す会社の流れが出てきています。
参照記事:https://www.tokyo-np.co.jp/article/328537
本来、フリーアドレスは偶発的なコミュニケーションが生まれ、それによってイノベーションや新しい発想を促すことが目的とされていました。
ただ、固定席がないことによってストレスを感じたり、フリーアドレスなのにも関わらず暗黙的に席が固定され、目的を満たさないことから廃止する企業が増えています。
ここで一つ疑問なのが、偶発的コミュニケーションは本当に新しい発想を生むのか? という視点です。偶発的コミュニケーション、雑談の重要性は様々言われてきましたが、本来の効果よりも過大評価されてるのではないかということです。
確かに、仕事以外のコミュニケーションが生まれることで、お互いの信頼関係が上がったりすることはあるかもしれません。ただ、そこから仕事の新しい発想が生まれるのか、イノベーションと呼べるようなものが生まれるのかと言われるとやや飛躍を感じます。
もしかすると、すべて「イノベーション」といえば施策が通りやすい、などの社内プロセスの方に課題があるにも関わらず、そこに目を瞑って見ないフリをしてしまうきっかけになっていないかは考えたいところだと思います。
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※この記事は、2025年1月時点の情報をもとに執筆しております。
石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA
働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。