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リモートワーク継続希望が8割以上!その裏にある中間管理職についての課題を考える

2023/08/16 Wednesday
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先日、マイナビがライフキャリア実態調査を発表されました。
参照記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001820.000002955.html

ここでは、週1日以上リモートワークをしている人の約8割がリモートワークの継続を希望している、そして役職別では課長級が最も高く9割を超えています。週何日リモートワークかは別として、一度リモートワークが当たり前になった人はその働き方がいいと感じているということです。

実際に、リモートワークを専門で研究しているスタンフォードの教授が出しているデータや国土交通省のデータによると、世界的にみても日本でもここ1年くらいリモートワークを週1以上している会社は20-30%程度でほぼ変わらず推移しています。つまり一定リモートワークが定着している会社と、そうでない会社がはっきりしてきたということでしょう。

今回の調査で日本の特徴的だなと思うのは「課長」や「係長」などの中間管理職の希望比率が高いことです。これは日本の組織の特徴ですが、課長や係長などの中間管理職の存在が良くも悪くも非常に大きく、これは他の国にはみられません。

私も以前の会社で中間管理職をしていたことがありますが、現場のメンバーとのミーティング、そして上層部とのミーティングどちらにも呼ばれて常にデスクにいられなかった記憶があります。また、自分の仕事に着手するのはひとしきりミーティングなどが終わった夕方以降、ということも少なくありませんでした。

中間管理職は最も多くの関係者からのプレッシャーを受けますし、多くの人とコミュニケーションを取らないといけない仕事になっています。そして結果的に自分の仕事は後回しになり、労働時間が伸びてしまうという人も多いのではないでしょうか。

中間管理職の人は、その負担が多少軽減されて自分の仕事に集中できる時間が増えるからこそ、リモートワークすることを望んでいるのではないかと思います。

そういう意味では、日本の組織形態において中間管理職は会社を回す大事なポジションだからこそ、その人たちの働き方をどう変えられるか、負荷が過度にかかってしまう構造になっているものをどう変えられるか、というのは今後の会社組織にとって大きな課題です。

例えば、リモートワークをしてなくてもチャットツールなどを使って、今まで口頭の会議で行っていた会社情報の伝達業務をオンライン上でみんなが見られるようにする、つまり情報の透明性を上げるだけでも中間管理職の仕事の1つは減ります。

そういった小さなことの積み重ねをしつつ、中間管理職が本来の価値を発揮できるような仕事の仕方をしている会社ほど、より成長していく会社になっていくのかもしれません。

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※この記事は、2023年8月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。