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キャリアブレイクをプラスに変えられる!?

2024/10/23 Wednesday
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昨日『キャリアブレイク』についてのアンケート結果が出ていました。

キャリアブレイクとは、一時的に雇用などから離れる離職、休職、休学など、キャリアの中にあるブレイク期間のことを指します。

参照記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000320.000042843.html

今回、管理部門や士業の人たちにアンケートをとっているのもあり、一般より経験してる人が多い印象です。

離職期間ですが、言い換えれば、その期間だからこそできることにチャレンジする人は少なからず周囲にもいるのではないでしょうか。

例えば資格試験もそうですし、若い人ならワーキングホリデーや留学にいったり、大学院で学び直すという人もいます。
 
有効に使うと、プラスになり得るキャリアブレイクですが、日本ではまだまだキャリアブレイクをしにくいし、積極的にしている人は少なく、これには課題が2つあるのではと思います。

1つはそういった習慣や文化がないことです。キャリアブレイクや仕事をしていない期間があると、転職で不利になることも少なくありません。

仕事と大学などをいったりきたりしたり、キャリアブレイクを積極的に活用し、自分がやりたかったことにチャレンジするのが普通だよねという文化を作るのは大変そうです。

もうひとつ大きいのはやはりお金です。失業保険の拡充などはもちろんですが、例えば金銭解雇が義務化され、半年分の給与を払えば解雇できる、などとなればそのお金を使ってキャリアブレイク期間に学び直したり、リスキリングするなどもできるようになります。

実際に欧米の知人は、レイオフの際に何ヶ月分もの給与をもらい、そのお金でスクールに通ってリスキリングし、そのスキルを使ってまた次のキャリアを探していました。欧米では、そのような過ごし方がオーソドックスだったりもします。

つまりキャリアブレイクがプラスになる循環ができているわけです。そういう意味で、仕事を辞めたり仕事をしていないこと自体が、とくにマイナスにならない制度と文化を日本でどう作るか? は大きな課題かもしれません。

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※この記事は、2024年10月時点の情報をもとに執筆しております。

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石倉 秀明HIDEAKI ISHIKURA

働き方に関する調査・分析・研究を行うAlternative Work Lab所長。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程在籍。『Live News α』(フジテレビ系列)、『ABEMAヒルズ』(ABEMA)コメンテーターや『ダイヤモンド・オンライン』での連載、書籍執筆などの活動も行う。著書に『会社には行かない』『コミュ力なんていらない』『THE FORMAT』等。